コミュニケーション文化学科

授業の紹介

授業の紹介

授業風景映像文化演習
大野 真

現代日本のアニメーション映画を文学として解読する

 『風立ちぬ』『かぐや姫の物語』『秒速5センチメートル』『時をかける少女』『スカイクロラ』『新劇場版エヴァンゲリヲン』『心が叫びたがってるんだ。』等々、日本が世界に向けて発信出来る最先端のアニメーション映画を、文学作品を読み解くようにじっくりと鑑賞?分析して行きます。グループごとに希望の作品を研究発表し、その内容について全員で討論します。テーマは何かなどと考える前に、まず細部を、ディテールをしゃぶるように味わい尽くすこと。そうして初めて全体がむくむくと身を起こし始めるのです。今まで見慣れていたものが全く異なる容貌を伴って目の前に立ち上がる、その瞬間の胸躍る感動をぜひ一緒に体験しようではありませんか。
この2年間は、『ほしのこえ』から『君の名は。』に至る新海誠監督の全作品を扱っています。一つ一つの作品を、「良いとこ取り」ではなく、オープニングから最後のエンドロールが消えるまで、すべて観て行きます。もちろんポイントごとに一時停止を繰り返してコメントを差し挟みながら。一作ごとに明らかな新海監督の「成長」は、それを受け止める学生諸姉の「読解力の成長」と重なって行くことでしょう。
 新海監督が描く風景の美しさは、実写を超え、現実を超え、『言の葉の庭』において遂に「風景のイデア」とも言うべきものに近付きました。彼の言う「世界の秘密」に、作品の切っ先が触れた瞬間です。共に味わうに値する瞬間です。

授業風景国際関係論
松田 春香

現代世界の諸問題や日本を取り巻く国際関係を考える

 「ヒト?モノ?カネ」の動きが盛んなグローバル社会。日本やそこに暮らす私たちの日常生活も少なからず国際情勢の影響を受けています。例えば、2008年の「リーマン?ショック」(=米国の投資銀行であるリーマン?ブラザーズの経営破綻(はたん)とその後の株価暴落)は、国際的な経済不況の引き金となりました。昨今の就職難の一因ともなっています。私たちの過去?現在?未来を占う上で、「国際関係」抜きに考えることは難しくなっています。また、現代世界が抱えるテロ?戦争?紛争、資源や環境、貧困といった様々な問題は、日本一国のみで解決できるものではなく、国際社会の協力が不可欠です。

 本講義「国際関係論」では、日本や世界で起きている様々な現象とその原因を過去に遡って検証し、その解決策を探ります。 その際大切なのは、日本中心に見るのではなく、関係国?地域の立場に立って考えることです。人間関係と同じですよね。これこそが、社会に出るときに特に重要視されるコミュニケーション能力を養う上で、不可欠な視点でもあります。 他国?他地域の視点を知った上で、日本とそれらの国?地域に横たわる問題は何なのか、そのアプローチ方法を見出し、日本は今後それらの国?地域とどのように付き合っていくべきか???などを考えるのが本講義の目的です。 皆さんも「国際人」としての第一歩をコミュニケーション文化学科でスタートしてみませんか。