コミュニケーション文化学科

学会紹介

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コミ文学会総会?例会について

 コミュニケーション文化学会では、毎年前期に総会?講演会を、後期に例会を開催しています。前期に行われる総会後の講演会では、各界で活躍中の著名人をゲストスピーカーとしてお招きし、興味深い内容の講演を行なって頂きます。後期には学生による「プレゼンテーション大会」、「卒業論文発表会」を行っています。

第18回コミュニケーション文化学会総会 講演会要旨
「キャリアとジェンダー~男女の分断を超えて」 講師:小島 慶子氏

学会総会 2019年5月21日(火)に行われたコミュニケーション文化学会総会では、まず昨年度活動報告?収支決算報告及び今年度活動事業案?予算案について承認決議がなされた。その後、エッセイスト、タレント、東京大学大学院情報学環客員研究員とマルチに活躍されている小島慶子氏の講演が行われた。
 小島氏は1995年にTBSにアナウンサーとして入社。「男性と対等」の職業だと思い入社したが、待遇こそ対等なものの、求められることは「若い女性」であることの商品価値を理解し振る舞うこと。自分の実力を見てもらえず、若い女性であることだけが求められていることに思い悩むようになった。そしてそれはどの職場でも、どの職業でもあり得ることで、「女性だからこうしなさい」という仕組みそのものを変えていこうと活動するようになったそうだ。
 小島氏は28歳の時に現在の夫と結婚し、二人の子供を育てる母である。小島氏がTBSを退社した3年後に夫も会社を退職。小島氏が一家の大黒柱になって初めて気づいたことが「選べない苦しみ」。女性は働いても働かなくてもいいと言われていた時代に、男性は働く以外の選択肢を与えられなかった。男性も女性も共働きをしないと回らなくなった今の時代には、色んな生き方をしたい人は女性にもいるし男性にもいる。しかし女性の働き方だけがクローズアップされ、男性の働き方についてはまだ仕組みが追い付いていないというのが社会の現状だと小島氏は言う。「男VS女」と捉えられがちなジェンダーとキャリアだが、実際は「価値観VS価値観」という構図であり、女性が「女だから」と言われて苦しんでいるのと同じように、「男だから」と言われて苦しんでいる男性もいることを忘れないでほしいと小島氏は伝えた。
 この講演を聞くまで「男性だから」と言われて苦しんでいる人がいることに恥ずかしながら気がつかなかった。きっとそれは「男VS女」と考えていたからだろう。これから社会に出ていく私たちは今より多くの人と関わっていく。小島氏からのバトンをしっかり受け取り、性別や肩書にとらわれず、同じ苦しみを共有して多くの人と助け合っていきたい。

4年 学会学生記録係

第21回 コミュニケーション文化学会例会
プレゼンテーション大会

プレゼンテーション大会 沙巴体育投注_沙巴体育官网-在线app下载元年度のプレゼンテーション大会は、2年生から3年生まで6グループ12名が出場しました。日本語、英語を用いて、自分たちが一番伝えたいことを、それぞれの手法を用いて披露してくれました。
 まず英語のプレゼンテーションでは、1999年にタイ?チェンマイに設立されたHIVに母子感染した孤児たちの生活施設「バーンロムサイ」について分かりやすく語られました。また、HIVに対する偏見や差別があることが課題として挙げられ、解決していくためには私たちが日常生活においてはHIVが感染することはないということを理解することと、HIVに対する自分の考えを発信していくことが大切であると知る良い機会となりました。
 2組目の発表は、映画『風立ちぬ』をシベリアに注目して主人公二郎の夢について語られました。シベリアが印象的に描かれているシーンについて彼女たちなりの素晴らしい分析がなされていました。二郎の余裕のある生活と戦時下を生きる子どもたちの苦境が、光と影の対照的な構図を表していることを考えさせられました。
 3組目の発表は、ゼミ合宿で訪れた福島県南相馬市小高区についての取材レポートでした。小高区に若い人たちがかえってきてもらうための解決策として、小高区の存在を学祭を通じて発信していくことで多くの人に知ってもらうことが挙げられ、小高区に限らず、被災地に足を運ぶことの重要性について考えることができました。
 4組目の発表は、石巻をゼミ合宿で訪れた際に考えたことについて「大川小学校事件」にスポットを当てて、語られました。そこから、震災に対してさらに関心を持つことや全国ネットで流れるニュースだけをうのみにせずに実際に足を運んで現実を見るということが大切であると改めて知る良い機会となりました。
 5組目の発表は、多文化共生に向けて新宿区立大久保図書館が行っている取り組みについて語られました。世界の壁を超えて多文化共生していくために、様々な取り組みがなされており、何よりも目の前の人を大切にする気持ちが重要であると強く感じる時間でした。
 6組目の発表は、「トモプロ」という東日本大震災で被災された福島県南相馬市の子どもたちと杉並区の子どもたちが歌と踊りを通じて交流している活動について語られました。力強く自分らしさを大切に取り組む子どもたちを支援するこのプロジェクトの活動は素晴らしいものだと感じました。パワーポイントも工夫されておりとても素敵な発表でした。
 全ての発表を通して、自分が実際に経験することの重要性とそこから得られるものはかけがえのない学びであると改めて認識することができた刺激的な時間となりました。

4年 学会学生記録係

コミュニケーション文化学会例会 卒業論文発表会

プレゼンテーション大会 毎年コミュニケーション文化学会例会として、卒業論文発表会を行っています。各卒業研究ゼミから代表が1名ずつ選出され、学生が自らの卒業論文に関するプレゼンテーションを行い、研究の成果を披露します。