沙巴体育投注_沙巴体育官网-在线app下载の13人 第一回 木戸先生と杉浦先生

みなさんこんにちは。

まりもまりりんです。

毎日蒸し暑い日が続きますが、みなさんは元気でお過ごしでしょうか。

さて、突然ですが、某テレビ局では「鎌倉…の13人」という名前の番組があるようですね。実は鎌倉殿のまわりだけではなく、本学沙巴体育投注_沙巴体育官网-在线app下载専任の先生方も、13人なのです!

2020年よりコロナ対策で、一部の授業がオンラインとなり、なかなか専任の先生方全員と歓談する機会がなかった方もいらっしゃることと思います。
この機会にぜひ、13人の先生方の紹介をしていこうと思い、まりりんが久々に連続登場することになりました。楽しみにしていてください。
普段伺うことのないような、質問も交えていきますので、もし「こんなことが伺いたい」というご質問がありましたら、ぜひ本館9階日文?国文共同研究室
にいらして、助手さんにお伝えください。わたくしまりりんに確実に伝わりますので、ご安心ください。

さて、第一回目は木戸雄一先生と杉浦静先生をご紹介します。お二人とも近現代文学がご専門ですね。
木戸先生は幕末期から明治期の小説?評論の研究、近代の出版史や書誌学の研究をなさっていらっしゃるそうです。
さっそく先生への質問をはじめましょう。

―木戸先生は大学時代、卒業論文をどんなテーマでお書きになられたのですか?
「川上眉山。硯友社の一員ですが、自然主義にも踏み込もうとした過渡期の作家です。誰も研究しないので選びました。
他人が研究したものに当時から興味が持てません。あとは大学二年の時に古本屋で見かけた『眉山全集』の装幀がcoolだったので。」

―…そうでしたか。先生は未開の地の開拓者だったのですね。
当時大学二年生だった先生の琴線に触れた装丁はこちらです。
http://dbrec.nijl.ac.jp/BADB_RTJB-01316

―木戸先生は、大妻にいらっしゃる前、別の研究機関でお仕事なさっていらっしゃいましたが、大妻にいらっしゃることが決まり、どんなお気持ちでしたか?
「大学?大学院?最初の職場すべて国立だったので、私立の女子大という点は不安でしたが、大妻で非常勤講師を二年ほど経験していましたので、学生さんが真面目なことはわかっていました。」

―学生さんたち、昔から真面目なのですね。褒められましたよ!よかったですね。

―最近読んで面白かったおすすめの本を教えてください。
「保苅実『ラディカル?オーラル?ヒストリー』(岩波現代文庫)です。アボリジニの中で生活した若き研究者の遺作です。私たちは歴史を叙述しますが、アボリジニは身体で歴史を実践します。「歴史する」彼らにびっくりすること請け合い。」

―こちらがその本です。
https://www.iwanami.co.jp/book/b355586.html

ザ?文学、が来るかと思いきや。面白そうです。学生さんたちも、自分の好きな物だけでなく、いろんな方面に興味を持ってみると、人生の幅が広がりますね。

―休日の過ごし方はどうなさっていらっしゃいますか?
「コロナ前は週末にはよく各地の図書館や文庫に調査に行っていました。コロナ以降は資料を読み込むか書き物をしています。インプットすることが大好きでしたが、コロナ以降はアウトプットする時間が増えました。疲れるとプールか家の前の里山を散歩します。」

―コロナで内向きになりそうなところを、遠出せずとも、アウトプットにシフトするというのは、さすが先生。しかもプール好きだったとは。

木戸先生、ありがとうございました。
沙巴体育投注_沙巴体育官网-在线app下载きってのクマ好き教授、木戸雄一先生でした。

さて、次は杉浦先生です。日本近代の詩や童話を中心に研究され、宮沢賢治をはじめ、山村暮鳥、室生犀星、
1950年代から60年代の詩人たちについても研究されている杉浦先生。
大妻歴が13人の中で一番長い先生です。
木戸先生と同じ質問をして参りました。

―杉浦先生は、大学時代の卒業論文から、宮沢賢治だったのですか?
「沙巴体育投注_沙巴体育官网-在线app下载では、「詩集『春と修羅』論。」(なぜか、宮沢賢治が抜けている。今考えるとヤバイ)
当時配本しはじめの『校本宮沢賢治全集』第二巻、1冊のみで書いた論。童話も他の心象スケッチも、全然引用のない論文です。そして、先行研究の引用もない。というより、まだ先行研究が入沢?天沢しかなかった時期です。
修論は、「山村暮鳥論ー『聖三稜玻璃』へ至る自己解放の過程をめぐってー」。こちらは、何故か枚数は、卒論より短いものでしたが、副題が長い。」」

―お二人とも、詩人?宮沢賢治研究者として有名な故入沢康夫さん、天沢退二郎さんですね。いまや、たくさんの賢治研究者が日々切磋琢磨して研究論文を世に出していますが、このお二人の先行研究しかなかった時とは…さぞ大変だったことでしょう。
木戸先生もそうでしたが、先生方はみなさんその当時まだ誰も試みていない新しいことを研究されて、今日に至るのですね。

―杉浦先生は、なぜ大妻で研究?教育なさりたい、と思われたのですか?
「人的環境、研究環境、学生の状況、すべてよかったので、以前から大妻に就職できたらと考えていました。」

―最近読んで面白かったおすすめの本を教えてください。
「米沢穂信『黒牢城』。「日常の謎」の歴史小説版とでも言えばいいか。米沢はずーっと読んできたミステリ作家。この展開は愕いた。」

―第166回直木賞受賞作品のようです。
https://kadobun.jp/special/kokurojyo/

杉浦先生からは、ミステリがでましたね。「こくろうじょう」と読むようです。大妻の図書館にも蔵書されていますよ。探してみてください。

―休日の過ごし方はどうなさっていらっしゃいますか?
「オンラインの授業準備と、買い出しで終わってしまう。芝居(演劇)やナイターは、平日に行く!」

―休日、といっても、学校にご出校なさらない日はご自宅で、研究や授業準備をなさるので、休日(土日)にお仕事されていることもありますよね。まさに裁量労働制。平日の方が人の出も少なく、お出かけには適していますね。
ご自宅では炊事もこなす杉浦先生。買い出しも自ら率先してなさっていらっしゃるようです。

杉浦先生、ありがとうございました。
お昼時、ジャケットのポケットからカップ味噌汁を取り出す宮沢賢治学会イーハトーブセンター元代表理事、杉浦静先生でした。

さて、次回はどなたのインタビューになるでしょう。

ひと月に1回、お伝えしていきますので、楽しみに待っていてくださいね。

まりもまりりんより